藤山家においでよ

横浜のパワースポットと化した藤山家。施術、お料理、お話し会などを通じて『幸せに生きる』を実験、研究しています。

みんないろいろ大変なんだよなぁ…と思うんだ。と彼女は言った。

 

 

「みんないろいろ大変なんだよなぁ、って思うんだ。」

 

昨日そらさん(娘8歳。鬼カワ。)が少しだけ引きつった顔で私にそう言った。

私は「うん。そうだよねぇ。」と本気で心から答えた。

 

これはそらさんの学校の寮母さんの話しをしている時にそらさんから出た言葉だ。

 

そらさんの学校には3つ寮がある。

低学年(1年生から3年生まで)の子の寮、高学年の子の寮、中学生の寮と別れている。

それぞれに担当の寮母さんがいるのだけれど、その連携はとても見事で、どの寮母さんと話してもそらさんの様子をよく知っていてくれている。

そしてとても優しい。

私の印象としてはみんながとても優しい印象だ。

 

今年度に入ってなのかもうちょっと後なのかはわからないのだけれど、ベテランの寮母さんが2人ほど辞めてしまい、新たに寮母さんが2人ほど入ってきたらしい。

(ほんとに学校のことも寮のことも必要以上には教えてくれないのですよ。そしてそらさんに聞いてもあまり詳しくは教えてくれないのです。←これはとても良いことだと私は思っています。)

 

1人の新しい寮母さんの話しを先日同じ学校のママさんから聞いたので、それをそらさんに確認していたのだ。

 

その新しい1人の寮母さんは公立学校の教員を長年やっていて、いろんな学校での仕事を経験しているらしい。

本当はそらさんの通っている南アルプス子どもの村学校でも教員として仕事をしたかったらしいのだけれど、どういう経緯か寮母さんになったそうだ。

その寮母さんは長年教職につかれていて、経験が豊富だ。

でもそれはいわゆる『普通』の学校での経験。

そらさんの通っている学校はいろんな意味で『普通』ではない。(まだまだ一般的ではない。という意味です。)

それゆえ、その寮母さんは苦労しているらしいのだとお友達ママさんは教えてくれた。

 

「彼女の中ではものすっごく優しくやっているらしいのよ。経験もたくさん積んでいるけれどそれはなるべく排除しようとしてるし、彼女的にはもんのすごく優しくやっているみたいなの。でもね「Yちゃん(←寮母さんの呼び名)は怖いって言われちゃうのよぉ…。どうしてなのかしらねぇ。むずかしいですよ…。」って言っててさぁ。

ほんとにあの学校で寮母さんとか大人(先生のこと)とかやるのって大変なんだろうなぁと思うんだよね。」

 

 

私たちは保護者だけで話す時、必ずこういう話しになる。

そらさんの学校では『押さえつける』なんてことは絶対にしないし、『頭ごなしに叱る』なんて言語道断だ。

ましてや『恐怖で従わせる』なんて愚の骨頂だ。

そうではなく、自主性を尊重する。

話しをじっくり聞く。

決めつけない。

大人に従わせない。

 

そんなことをとても大切にしている。

子どもに対してどう言葉をかけるか、いつでも対等に接しているか、いつだって真正面から見ているか、そんなことを常に真摯に考えている。ように感じる。

 

でもね、これって並大抵のことじゃないと思うのです。

だって私は「恐怖で従わせる」の教育を受けてきたし、「大人に従わせる」という先生がたくさんいる環境で育ってきたから。(もちろんそうじゃない人もいたけれど。)

ましてや私の父親なんて「黙ってお父さんの言うことを聞け!!」なんてことを言う人だったものですから、そういう教育しか知らないのよね。

だからふとした時には「ママの言うことを聞かなければ怒りますよ!」みたいな言い方になってしまうし、「そらちゃんがそういうつもりならママだって考えがありますよ!」みたいな脅迫じみた考えが浮かぶことなんてザラにある。

 

たった1人の子供に対してだってこれなのに、何人もの年齢の違う子供を相手にしているのだから想像するだけで頭が下がる。

 

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学校に行くときのでっかいリュック。この写真、好き。

 

そんな学校に、長年『普通』の学校で教員を務めた女性が寮母さんとして入ってきたのだ。

そりゃ苦労すると思うのよ。

 

私はその話しを昨日そらさんに聞いてみたのです。

 

 

「あのさ、Yちゃんって寮母さんっているでしょ?怖いの?」

 

私のこの直球の質問にそらさんは

 

「うん。怖いよ。」

 

と直球で答えた。

 

「そうかぁ。怖いのかぁ。たとえば?たとえばどんな風に怖いの?」

 

Yちゃんは努めて優しくしていると言っていたらしい。

それなのにあの学校の子に『怖い』と言われてしまうのはどういうことだろう?

 

「うーんとねぇ…たとえばさ、ふざけて遊んでて、IちゃんがKくんに『あいつぶっ殺してきて!』とか『あいつぶっ飛ばしてきて!』とか言ったとするじゃん。ふざけてだよ!遊びで言ってるだけなんだよ!そういうのをYちゃん(寮母さん)に聞かれちゃうと『えぇっ?!!そんなこと言っていいの?!!』とか言うんだよね。」

 

そらさんはちょっと呆れた顔でこう答えた。

 

私はそのそらさんの話しを聞いて「なるほどーーー!!」とすごく納得したのだけれど、これを読んでいるあなたはどうだろう?

なにか通じましたか?

 

「あのさ、その『ぶっ殺してきて!』の会話をもしKちゃん(中学校の校長先生)が聞いたら何て言うと思う?」

 

私はそらさんに続けてそう質問した。

 

「え?Kちゃん?(←しつこいけど中学校の校長先生ね)『面白いこと言うねぇ』って言うと思うよ。あはは。」

 

私はそらさんのその返事を聞いてもう一回「なるほどーーーー!!」と思ったんだ。

 

伝わりますかね?

 

Yちゃん(新しい寮母さん)の反応には『恐怖心』があるのです。

(そらさんの想像ですが)Kちゃんの反応には『信頼』があるのです。

 

Yちゃんがどんなに優しくしようとしても、根底に(今までの)『普通』の学校教育が培ってきた『恐怖心』があるように思えてならないのです。

『ぶっ飛ばしてきて!』『ぶっ殺してきて!』という言葉を放置しておけない『恐怖心』。

きっとYちゃんは長年の刷り込みで無意識にそういう反応になってしまっていることが多いのではないか?と思うのです。

 

もしそうであるなら、それはそれは難しいことに挑戦しているのだなぁとつくづく思ってしまったのよね。

 

「前にIちゃんが夜中に起きちゃってね、寮母さんのところに行こうとした時があったんだって。それで階段をおりてたらね、Yちゃんが誰かに『優しくしているつもりなのに今日も怖いって言われちゃったのよねぇ…』ってしゃべってたって言ってたんだ。」

 

そらさんが頬杖をつきながら私にそう言った。

 

「あー…そうなんだねぇ。で?それを聞いてそらちゃんはどう思ったの?」

 

私は大人のような仕草のそらさんに聞いた。

 

「うん…みんないろいろ…(←ブログ最初のセリフ)」

 

 

8歳の子が言う「みんないろいろ大変なんだよなぁ…」を初めて聞いた私はなんだか不思議な気分だった。

そのセリフに“深み”があったからだ。

 

「でさ、そらちゃんはYちゃんのことどう思うの?好き?嫌い?それともどっちでもない?どんな感じ?」

 

これだけ深みのある「みんないろいろ…」が言えるそらさんは、私のこの単純な質問にどう答えるだろう。

 

 

「ん?Yちゃんが笑ってるときは好きだよ。笑ってるときもたくさんあるし。」

 

「でも怒ってるときは嫌い!」

 

ふむ。

なるほど。

 

そして続けてそらさんはこう言った。

 

「まぁでもさ、Yちゃんも大変なんだよね。寮母さんって大変だと思うもん。だからそらちゃんはYちゃんを応援するよ。頑張れ!って。」

 

 

…ずいぶん上からですね…

でも許容しているところはすごいと思うよ。ママは。

 

私はこのYちゃんの話しを通じて改めて『刷り込み』や『思い込み』に気付く難しさを感じたんだ。

ますます自分の『刷り込み』や『思い込み』に気付いていきたいなぁと思ったのよね。

 

 

私も応援したいなぁ。Yちゃんを。

きっととても優しい人だと思うから。

 

 

今そらさんは秋休み中です。

今週いっぱいお家にいるのですが…

…近所に住む“彼氏”のお家に遊びに行ってしまっていないのよぉぉぉー

 

こういう時間がもっと増えていくんでしょうね。

寂しいのぉ。

 

 

最後まで読んでくれてありがとう。

ではまた。

 

 

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