藤山家においでよ

横浜のパワースポットと化した藤山家。施術、お料理、お話し会などを通じて『幸せに生きる』を実験、研究しています。

そらさん(娘8歳。ヤバかわ。)の学校生活と寮生活のあれこれ。(南アルプス子どもの村小学校の毎日)

 

今朝、無事にそらさんを特急電車に乗せました。

そらさんが南アルプス子どもの村小学校に入学してあと数ヶ月で2年が経ちます。

そらさんは毎週月曜日に早起きをして電車に長い時間揺られます。

横浜から山梨に行くんですからそりゃ長いよね。

 

朝眠い目をこすりながら起きて、ボーっとしながら着替え、テレビを観て目を覚まします。

そして「そろそろ行くよー!」の私の声に「はーい!」と答え、元気に歩きだします。

「行きたくない」と言ったことはありません。

(入学して間もなくは大泣きしながら言ってたけどね。笑)

 

私は毎週そらさんのその姿を見て「こいつ、すげぇな。」と思います。心から。

電車の中、座るとすぐに寝てしまうそらさん。

「そらちゃん寝るね。」と言いながら。

私はその寝顔を見ながら呟きます。

「…健気だな…」と。

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健気にサンタさんへのお手紙を書く健気なそらさん。泣けてくる。

 

昨日の夜、お布団の中でそらさんはこんなことを言いました。

 

「ママ!そらちゃんね、Kちゃんに言い返せたんだ!すごいでしょ?!」

 

Kちゃんはとても気の強い3年生の女の子。

そらさんは1年生の頃から何回も言い負かされてきました。

ほんとは言いたいことを怖くて言えなかったり、従いたくないのに怖くて言いなりになってしまったりを繰り返していました。

その度に「Kちゃん怖いんだよぉ…。ほんとにひどいんだよぉ…。」と心中を吐露するそらさん。

そらさんは『怒られる』ことに異常に警戒します。

そして『強い口調』にとても弱い。

私は自分の小さいころを見ているようで、その度に胸が痛んでいました。

そらさんから心中を吐露される度に「言い返してみたら?」とか「Kちゃんは絶対怖がりだから、一回言い返したらビビって言ってこなくなるよ、きっと。」とか「そらちゃんはその時ほんとはなんて言いたかったの?」と声をかけてきました。

あとこんなことも付け加えて。

「Kちゃんはさ、どうしてそんな強い口調で言いなりにさせたくなるんだろうねぇ?きっと何か理由があるんだろうねぇ。」

 

そらさんはずっと「言い返すなんてできないよ。だってKちゃんに言い返したらものすごい勢いでもっといろいろ言い返してくるもん。怖いんだもん。」と言っていました。

私は「そうかぁ。」と言い、そして「まぁ言い返せそうだったらやってみれば?でも無理はしなくていいよ。そらちゃんがしたいようにしなね。」と伝えていました。

 

そんなそらさんが。

そんなそらさんが!

 

「ママ。そらちゃんね、Kちゃんに言い返せたんだよ!」と言うではありませんか。

なんとも誇らしい顔で。

私は「ほう!それはすごいねぇ。どんな感じで?」と聞きました。

そらさんはますます誇らしげにその一部始終を私に伝えます。

 

「それでね、そらちゃんがこう言ったの。『Kちゃんのときはそうだったかもしれないけどそらちゃんは初めてこれをやるの!だからわからないでしょ?!Kちゃんは今これには関係ないでしょ?!』って。そうしたらね、また言い返してきたんだけどそらちゃんも何回も言い返したの。そうしたらねKちゃんが『わかったよぉ…もう好きにしなよ。私は知らないよ。』って行っちゃったんだ!」

 

出来事としてはたわいもない事です。

しかもKちゃんは以前大人(先生のことや寮母さんのことをそらさんの学校ではこう呼びます。)に注意を受けたことをそらさんに警告してたのです。

まぁおせっかいと言えばおせっかいですが。

 

そらさんはその出来事を自信満々で私に伝えます。

 

「だってさ、Kちゃんには関係ないことだったんだよ。その仲間にKちゃんは入ってなかったのに注意してくるんだよ!大人に怒られるかもしれないけどさ、怒られてから考えればいいじゃん! そらちゃんはそう思ったんだよ。」

 

そらちゃんは大人に見つかったら怒られるであろうことをお友達数人とやっていたんですよ。

なのにこの自信。笑

 

「いや、でもさ、そらちゃんは大人に怒られるようなことやってたんだよね?笑」

の私の問いにそらさんは「そうだよ。でもまだ怒られてなかったのに関係ないKちゃんがごちゃごちゃ言ってきたんだよ!だから言い返したんだよ!」と口をとがらせて言いました。

私はその言いようがあまりにも可愛くて「あははは。そうかぁ。そらちゃんの言う通りだねぇ。」と返しました。

そして「Kちゃんを言い負かすなんてすごいじゃん!」と言いました。

そらさんは「えへへへ。そうでしょ?そらちゃんは前より強くなったんだ。おかしいと思ったことは言うようにしたんだ!」と笑っていました。

 

私はそらちゃんに日々こんなことを伝えています。

 

「やられたらやり返すっていうのはどうだろうねぇ。そうじゃなくて、自分が考えてみておかしいなぁと思うことはちゃんと言えた方がいいよね。」

 

「八つ当たりにや支配に利用されたら嫌だよね。嫌だと感じたらちゃんと嫌だ!って言えた方がいいよね。」

 

「八つ当たりや支配に利用されるのを受け入れてしまったら、その子はずっと八つ当たりと支配のために利用してくるよ。だって嫌だって言ってないんだから。それってどう思う?」

 

「八つ当たりや支配をしたくなるのってどうしてだと思う?その子はどうしてそんなことを言いたくなるんだろうねぇ?」

 

「言い負かしたことがすごいことじゃないんだよ。そらちゃんがそらちゃんの思ってることを、怖いから言わないんじゃなくて、ちゃんと怖くても言えたことがすごいことなんだよね。」

 

「八つ当たりや支配をしてしまう子もしんどいんだよね。そらちゃんが嫌だって言わなかったらその子も八つ当たりや支配を続けなきゃいけなくてしんどいと思わない?」

 

これが合ってるのかどうかはわかりません。

今の私が感じることを正直に伝えています。

「これはママが思ってることね。これが正解かどうかはわからないよ。だからそらちゃんも気づいたことがあったら教えてね。」と付け加えるのも忘れないようにしています。

 

今回そらさんが怖い怖いと言っていたKちゃんに言い返すことができたのはとてもよかったと思っています。

「おおー!やるじゃん!!」と。

そして自分の意見を言えたことで自信に満ちた顔をしているそらさんを見て「うむうむ。」と思ったのでした。

 

どうやらそらさんは相談に乗ってくれる、絶大な信頼をよせる1つ年上の友ができたようです。

その子のお陰で言い返せるようになった、と言っていました。

 

「そらちゃんのことよく見ていてくれてね、『そらちゃんは優しくて気を使いすぎてるんだよ。』ってアドバイスしてくれるんだ。それでね『もっと自分の思ってること言っていいんだよ』って言ってくれるんだ。だからそらちゃんは言えるようになったんだよ。」

 

私はそらさんのその言葉を聞いて「あーこの子にそんな素敵な友だちができたんだぁ」と嬉しくなりました。

そしてこの子は毎日この子の世界を、悩みながら、気を使いながら、考えながら、一生懸命に生きているんだなぁとしみじみと感じたのです。

 

「そんなに素敵な友達ができたんだね。よかったねぇ。大事にしないとね。」

 

私がそう言葉をかけると「うん!ぜったい大切にする!」とそらさんは大きな声ではっきりと言いました。

 

 

その後、話しは学校の掃除の時間についてに変わります。

そらさんの学校では掃除の時間を『ユースフルワーク』と呼んでいます。

で、担当箇所が年々かわるらしいです。

 

「そらちゃんね、一年生のときは廊下のモップかけの担当だったんだ。それでね、毎日モップを胸のところに当ててね、胸からビームが出てるみたいにしてモップ掛けしてたんだよぉ!面白かったんだぁ。あとは手のひらにモップの柄を当てて手からビームが出てるみたいにしたりしてたんだよぉ。あははは。」

 

胸からビーム…

手からビーム…

モップを?

それは面白い。

 

私は面白いなぁと感じながらも疑問に感じたことを質問してみました。

 

「めちゃくちゃ面白そうじゃん!あーでもさ、そんなことやってて大人は注意しないの?」

 

私が小学生だった時にそんなことをしていたら先生に怒られていたなぁと思ってね。

そらさんはなんて答えるかな。

 

するとそらさんはびっくりした顔でこう言いました。

 

「え?注意なんかしないよ。『面白いことやってんねー』って笑いながら言ってたよ。」

 

あはははは。最高。

 

「ママが行ってた学校だったら『ちゃんとやりなさい!』とか『真面目にやりなさい!』って言われてたと思うよ。いーなー!そらちゃんの学校。」

 

私が笑いながらそんなことを言った時、そらちゃんがとてもすごいことを言いました。

 

「え?なんで?掃除だって楽しく面白くやったほうがいいじゃんねぇ。ママが行ってた学校の先生はわかってないなぁ。楽しいし綺麗になるし、それのがいいじゃん!」

 

…ほんと、そうだよねぇ…

 

今そらさんは2階のトイレ掃除の担当らしいのですが、毎日みんなで楽しくおしゃべりしながらやっているそうです。

 

「すっごい楽しいんだぁー。めちゃくちゃくだらない話ししながら掃除してるんだよ!」

 

掃除の時間が楽しいなんて聞いたことない。

みんな嫌がってたもんなぁ、私も嫌がってたし、と思いを馳せる。

きっとそこには『制限』があったからなんだろうし、『やらされてる感』があったからなんだろうなぁ。

 

「ちゃんとやりなさい。」「真面目にやりなさい。」「早くやりなさい。」「時間通りにやりなさい。」「ふざけないで。」「順番を守りなさい。」「やり方を守りなさい。」etc…

そんな言葉を日々かけられていたら、そりゃ面白くないわなぁ。

嫌になるに決まってる。

 

私はそらさんにもう一度ダメ押しのように聞いてみた。

 

「ねぇ、そんなにしゃべりながらトイレ掃除してたら怒られない?大人が聞いてるんじゃないの?」

 

私のそんな愚かな質問にそらさんは笑い飛ばしながらこう言いました。

 

「あははは!聞いてるわけないじゃん!大人だって掃除してるんだからぁ!」

 

うわーー!!

完敗!!

 

そらさんの学校では大人も子供も同じ時間にそれぞれの担当箇所を掃除するのです。

 

「みんなで学校を使ってるんだから当たり前でしょ?大人もそれぞれ掃除してるよ。」

 

こんな当たり前のことを言われてびっくりしている私って一体…。

 

あー素晴らしい。

私はまた私の思い込みに1つ気づけました。

そらさんとあの学校のお陰です。

 

掃除も楽しんじゃえばいいんだね。

「ちゃんと」なんてやめちゃえばいいんだね。

 

毎日教えてもらってます。

そらさんに。

 

 

ながーい文章、読んでくれてありがとう。

ではまた。

 

 

 

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