ひっさしぶりの自叙伝つづきです!!
みなさん覚えてます?
私はー…
もうすっかり忘れてましたー笑
なので何度も読み返してましたよ。
うんうん。
なかなか面白いじゃないですか。
この文章、誰が書いたんだろ?
早く続き読みたーい!
…て、結構本気で思いました。(←頭がおかしいんです)
てことで、前回の記事はこちらです。
さてと。
私、書けんのかな?という思いのまんまいってみましょー
Tさんへの連絡を忘れたまま、木田さんとラブホテルに行ってしまった小娘ゆっきぃ。
あとあとめんどうな事になりそうだと薄々感じていながらも、これから始まる木田さんとの肌の触れ合いに心をときめかす。
シャワーを浴び終え、バスタオルを体に巻き付け部屋に戻る。
木田さんはもうすでにベッドの中に入っているようだ。
「木田さん?」
ベッドの中の木田さんに近づくと、かすかないびきをかいて眠っていた。
「寝ちゃったんだ…」
ガッカリしながら木田さんの寝顔をじっと見る。
「綺麗な顔してんなぁ…」
そう呟きながら少しだけほっぺに触れる。
私は木田さんのことを何もしらない。
なんで私はこの人にこんなにドキドキするんだろう?
どんな人なのか、何にも知らないのに。
木田さんは会社の社長さんだ。
毎日いろいろ大変なこともあるんだろう。
そして、会社をここまで築きあげるのにいろんな苦労をしたんだろう。
木田さんは奥さんがいて子供が5人もいる。
一番下の子はまだ5歳だ。
お家ではどんな旦那さんでどんなお父さんなんだろう?
知りたい。
木田さんが何を思っていて、どんな人なのか。
どんな旦那さんでどんなお父さんなのか。
そしてどんな経験をしてきたのか。
ただ知りたい。
木田さんの奥さんへの嫉妬心や罪悪感は全くない。
お子さんにたいする罪悪感もない。
『私の方だけみてほしい』という所有欲も全くない。
ただただ木田さんのことを知りたい。
木田さんの顔を見ながらそんな事を考えていた時、
私の携帯電話が鳴った。
Tさんからだ。
ドキッ!!
ハッ!と木田さんの方を見る。
…全く起きる気配がない。
ホッとする反面、ガッカリした気持ちになる。
「わざわざ起こすのも可愛そうだな…」
木田さんとのSEXをワクワクしながら楽しみにしていたけど、
疲れて寝ている木田さんを起こしてまでするつもりはないし、
そんなこと恥ずかしくてできない!
それにTさんからの連絡。
はぁ…
…帰るか…
私は木田さんを起こさないように静かに服を着て、静かな声でフロントに連絡を入れた。
「一人だけ出ます。」
『はい』と事務的な声で一言返される。
その事務的な一言で私の中の切なさが増す。
テーブルの上に『今日は帰ります。』の置手紙を残し、
木田さんの顔をもう一度見つめ、部屋を出る。
大通りに出てタクシーを拾う。
「大国町まで行ってください。」
行先を告げた途端、一気に気が重くなる。
同時に、せっかくの木田さんとの時間を思う存分楽しめなかった自分に腹が立ちはじめる。
なんでTさんにこんなに気を使わなければいけないんだろう。
なんでいつもTさんに気兼ねしてるんだろう。
そもそも…
私は何をやっているんだろう!!
頭も心もぐるぐるでぐちゃぐちゃだ。
もう悲しいやら腹立たしいやら悔しいやら…
訳が分からないままTさんに連絡をいれる。
「もしもし?」
「ゆきえさん?…今どこ?」
めちゃくちゃ暗い声。
私の中の腹立たしさが一気に盛り上がる。
「今タクシー。遅くなってごめんね。」
私は自分の中に沸き上がった感情を押し殺し、
優しくそう言っていた。
「…どこ行ってたん?…」
「うん?もう一件アフターに誘われたんや。急いでたから連絡入れるの忘れててん。
ごめんやで。」
胸の中はぐちゃぐちゃなのに、しっかりと冷静に嘘をつく私。
なんの為の嘘だろう。
どうして嘘をつくのだろう。
「…とりあえずはよ帰っておいで。それからまた話そう。待ってるわ。」
「うん。ありがとう。帰るわ。」
帰ったら私はTさんに何を言うだろう。
また嘘をつくのかな。
それとも…
これからの自分がどういう行動に出るか、全くわからないままタクシーの窓に目をむける。
はぁ…
毎日何の心配もなく、ハラハラすることもなく、嘘をつくこともない。
そんな生活、こんな私にはやってこないんだろなぁ…。
そんな事を考えていた。
つーづーくー