みなさんこんにちわー!
なかなか自叙伝の続きが書けず~
お待たせしましたー!
今日はさっそくいっちゃいましょー!
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木田さんに(今夜一緒にいられるやろ?)とささやかれ、感激のあまり「はい!」と答えてしまった小娘ゆっきぃ。
今日はTさんがお家で待っている日だ。
泊まることはできない。
どうしよう…
Tさんになんて言おう…
あの人はすごく鋭い。
すぐに見抜く。
ちょっとやそっとの嘘じゃすぐにバレてしまう。
バレた時のあのめんどくささを味わうのは嫌だ。
でも、嘘を考えるのもめんどくさい。
やっぱり…
今日はおとなしく帰ろうかな…
Tさんのことを思うと気が重い。
それは罪悪感ではなくただただ“めんどくさい”だけだった。
「ゆきえ、俺たち先に次の店行ってるからマキと一緒に後で来てや。」
どうしようか考えてると、木田さんがこう言った。
「あ!は!はい!」
うわ…
はい!って答えてるし。
「じゃ、マキ♡後でな。待ってるで♡ゆきえも来いよー!」
Wさんがそう言いながら席を立つ。
「ゆきえ、りおママが『来たい』言うかもやから、このアフターは内緒やで。
りおママが来るとめんどうやからな。」
木田さんが小声で私に指示を出す。
「はい。わかりました。じゃ…あとで…」
木田さんとWさんがお店から出ていき、私とマキと先輩ホステスさんと閉店作業をする。
「マキ。木田さんがこの後のアフターはママには内緒だって。」
「え?はい。わかりました。」
マキと二人で小声でやりとりをする。
閉店作業がほぼ終わりかけたとき、りおママが私たちに話しかけてきた。
「ゆきえちゃんとマキちゃん。この後みんなでテッちゃん鍋(ホルモン鍋)食べに行くんやけど~。一緒に行かへん?」
うわっ!!
今日に限ってこの誘い!!
「あー…えーっと、この後ちょっと用事があって…マキと二人で…なので今日はすいません。また誘ってください!」
…嘘…ちょー下手。
「あー…そうなん?もしかして…木田さん達と待ち合わせ…とかやないやんな?」
ドキッ!!!
さすが。鋭い。
いやいや…私の嘘が下手すぎるだけだ。
「違いますよー。ほんとにちょっと用事があるだけですよー。」
「そうなん?そんならええねんけど…。ほなまたな。おつかれさん!」
りおママはちょっとひきつった笑顔で私たちに『おつかれさん!』を言った。
少し胸が痛む。
最近はママの同伴もアフターもグッと減っていた。
ほとんどのママのお得意さん?上客?の同伴とアフターは私がやっていた。
そしてマキが入ったことで私とマキがセットでアフターに呼ばれる。
それをママは喜んでいる反面、寂しそう…というか悔しそうでもあった。
「誰も私のこと呼んでくれへんもんなぁ!」
最近ママはよくそう言っている。
今日もそうだけど、そういう時のママの姿をみるのはなんだか切ない。
「じゃ、お疲れさまでしたー!」
切なさを感じながら店を出る。
こういう時、私はどうしたらいいのかわからなくなる。
「マキ、今日な、Tさんが家で待ってるねん。でな、さっきな、木田さんが『今夜一緒にいられるやろ?』とか言うねん!!どうしよー!」
さっそくマキに相談する。
「えー!ゆきえさん、やったじゃないですか!木田さんからそんなこと言われて!
ていうか…木田さん…カッコいいですねー!!」
「そやろ?!そやろ?!やっぱりそう思うやろ?!そーやねん~でへへ~」
いや違う違う。
でへへ~ちゃうから。
「ゆきえさんは木田さんと一緒にいたいですよね?でもTさんが疑う。めんどくさい。
うーんと…。私でごまかせるならやりますよ。」
なんと!!
マキは女神だ。
「ほんまに?!ほんまにいいの?!ありがとぉ~!!!」
「全然いいですよ!じゃ、このアフターのことは言いますよね?で、このアフターが終わったらゆきえさんだけ別のお客さんに呼び出されたことにしましょう。
お店が地下で携帯がつながらないってことにしましょう。
そしたらTさんが私に連絡してきても問題ないですよね?」
おおー…
マキ…すごいぞ。
「うん!うん!それでお願いします!!じゃとりあえずこれからのアフターのことだけTさんに連絡入れるわー!」
すぐにTさんに連絡をいれる。
疑われないように慎重に話そう。
「これからマキとアフターに誘われたから行ってくるわー。」
「はーい。ゆきえさんは頑張り屋さんやなぁ。頑張ってやー。で?誰となん?」
でた。
知りたがり。
「Tさん多分知らん人やで。Wさんと…木田さんっていう人。」
しまった!
木田さんの名前を言う前に少し間が空いてしまった!
だいじょうぶか…?
「木田?…聞いたことない名前やな。Wは知ってるわ。あの建設会社のやつやろ?」
よくご存じで。
あー…
木田さんの名前でひっかかってる。
嫌な予感…
「そうそう。建設会社の人。木田さんはその下請け会社の人やで。」
「ふーん…。で?その木田ってヤツはかっこええんか?」
は?
なんで?!
なんでそんなこと聞くの?!
やだ?!なにこの人?!
「えー。どやろ?かっこよくはないんちゃう?なんでそんなコト聞くん?」
カッコいいよ!!
めっちゃカッコいいって!!
「だって…ゆきえさんが惚れちゃったら嫌やもん。大丈夫やんな?」
…もう…この人の鋭さ…いや。
「んなわけないやろー!惚れるわけないやんかー。Tさんがおるんやでー。」
惚れてるよ!!
めちゃめちゃ惚れてるって!!
貴方には惚れてませんって!!!
「そうやんな…。ゆきえさん。ちゃんと帰ってきてや。お仕事頑張ってやー!」
「はーい!」
はあはあはあ…
しんどい…
木田さん絡みの嘘しんどい…
「マキ。ちょっと勘ぐってるわ。後でちょっとめんどくさくなるかも知れん。
もしそうなったらほんまにごめんやで。」
「えー!Tさんすごいですね!私がんばります!!」
そんなこんなのやりとりをしながら木田さんとWさんの待つ店へ。
カウンターのみのスナック?バー?のようなお店。
カラオケもあるみたいだ。
「マキ~♡遅かったやないかぁ~♡」
Wさんはいつの間にかマキにメロメロになっていた。
「どうしちゃったん?Wさんがこんなになるの珍しいやんかぁ~」
「お!ゆきえ!やきもちかぁ~?もうアカンで。俺はマキに決めたんやからなぁ~」
すごいな。マキ。
でもよかった。
これで4人で同伴とかもできるかもしれない!
Wさんのとなりにマキが座り、マキのとなりに私、そのとなりに木田さん。
男性二人の間に私たち二人が座るかたちになった。
マキとWさんはさっそくカラオケで盛り上がっている。
「ゆきえ。遅かったやないか。」
木田さんは私の方に身体をむけ、顔を近づける。
ドキドキドキドキ…
「あーごめんなさい!片づけがちょっと…あ!あと、りおママに誘われて…
嘘ついちゃいました。」
「嘘?」
「木田さん達とアフターなんちゃう?って聞かれたんですよ。
でも違うって嘘ついちゃいました。」
「よくやった!ゆきえ、偉いぞ。」
木田さんは私の頭をポンポンとなでる。
いちいちドキドキすることをする人だ。
ほんっとにやめて欲しい。
…嘘だけど…
カラオケで歌う木田さんの横顔を見ながら飲むお酒は格別だ。
歌もうまい。声もカッコいい。
もう降参だ。
何度目の降参だろうか。
4人で楽しく飲んでしゃべって歌った。
こんなに楽しいアフターは初めてかもしれない。
Wさんも楽しそう。
木田さんも大笑いしている。
マキは酔っぱらってしゃべりまくっている。
私はその光景が嬉しすぎてずーっとニヤニヤしていた。
この時間がずーっと続けばいいのに…
ふとTさんのことが頭をよぎる。
急に重い何かが私にのしかかる。
違う違う!
それは後で考えよう!
今はこの時間を楽しもう。
「そろそろ帰るかなー」
Wさんが言う。
「そうですねーそろそろ行きましょー!」
マキが私の方を見ながら言う。
「じゃ、行くかー」
木田さんがさりげなく私の手を握りながら言う。
ドキドキドキ…
店をでてWさんが先にタクシーに乗り込む。
「じゃ、行くわ!マキ?乗ってくか?」
「いや、近いんで大丈夫です!」
「そうか?ゆきえは?木田ちゃんに送ってもらうんやろ?ええか?」
「あー大丈夫!てかWさんと一緒にタクシー乗りたないわー!」
「お前ー!今度会う時覚悟しときやー!ほなな!」
ふぅ。
なんとかWさんをあしらえた。
「じゃ、私もこれ乗って帰りまーす!木田さんごちそうさまでしたー!ゆきえさん、また明日!おやすみなさい!」
マキもサラッと帰っていった。
木田さんと二人。
「じゃ、俺らも行くか。」
「は、はい。」
木田さんは私の手をギュッと握って歩く。
「今日も車ですか?」
「おう。」
「大丈夫…です?」
「なんやー?心配なんか?一回も捕まったことないで。」
「いや、そういうことじゃなくて…。酔っぱらって運転って…」
「わからん。すぐ眠くなるからな。で?ゆきえは一緒に寝てくれるんやろ?」
はぁ…
「はい。」
木田さんとラブホテルに入る。
やっぱりドキドキする。
でも一緒にいたい。
Tさんのことは気になるけど
木田さんと一緒にいたい気持ちのがずっと勝っている。
「先にシャワー浴びてええか?」
「どうぞ!浴びてください!」
お風呂に向かい、シャワーの音が聞こえる。
はぁ…
嬉しい…
その時私はとんでもないことに気が付く。
Tさんに連絡するの忘れてたっ!!!
やばい!やばい!やばい!!!
木田さんたちのアフターのあと、もう一組のお客さんから呼び出されたから一人でそこ
に行くという筋書だった。
その連絡を入れ忘れたのだ。
どうしよう!!
携帯をすぐに取り出すと何件もの着信履歴。
やばい!!!
するとすぐにマキからのTEL。
「マキ?あのさ、Tさんに連絡入れ忘れた!!」
「今Tさんから連絡ありました!ゆきえさんが一人でもう一件のアフターに行ったって言っておきました!」
「わあ~…ありがとう~!どんな感じやった?」
「うーん…多分大丈夫やと思いますけどぉ~…ちょっと暗い声は出してましたけど…」
暗い声…
これはちょっとヤバい。
Tさんが暗い声を出す時はたいがいめんどくさいことになる。
私は少し不穏なにおいを感じた。
「ありがとう。こっからはもう私がなんとかするから。マキー!ほんまにありがとう!」
「はい!うまくやってください!」
なんか…この後ひと悶着ありそうだ…
でもでもでも!!
私は木田さんの肌に触れたいのだ。
木田さんとSEXがしたいのだ。
この後なにがあったとしても、この時間はなくしたくないのだ。
「どないした?誰かと話してたん?」
「あ、マキですよ。無事帰りましたって律儀にTELかけてきましたよー。」
「へー。シャワー浴びてきぃ。待ってる。」
木田さんは私にごくごく自然にキスをした。
そのキスがあまりにも自然で私は困惑する。
私はこの人にかなわないな…
そんなことを思いながらシャワーを浴びる。
この後どうなるかな…
そう呟きながらも、これから始まる木田さんとのSEXに胸がときめいていた。
さあ!
このあとどーなるか?
つーづーくー