みなさんまたまたお久しぶりです!
そら先生が絶賛夏休み中で中々更新できませんでしたー
今日からまた元気に幼稚園に行きました!(本チャンの幼稚園はまだ夏休み。預かり保育に行っております!)
さて。
続きいきましょー!!
前回はこちら↓
木田さんがホテルで熟睡してしまい、泣く泣くSEXなしで一人帰路につく小娘ゆっきぃ。
帰ればTさんが疑って待っている。
どんな時間になるか。
タクシーがマンションの前に着く。
はぁ…
溜息を何度もつきながらエレベーターに乗る。
はぁ…
もう一度溜息をつき、部屋の鍵を開ける。
「ただいま…」
布団の中から顔を出して煙草を吸っているTさんがこちらを見る。
「おかえり。ゆきえさん。」
暗い声だけど顔は笑っている。
寂しそうな笑顔。
「遅くなってごめんね。ちょっとシャワー浴びてくる。」
「…あやまらんでええねんで。浴びといで。」
とても寂しそうに私を見ながら優しい声で言う。
シャワーを浴びながら「この後どうしようかなぁ…」と呟く。
シャワーから出ると、Tさんはちゃんと座って私を待っていた。
「眠いやろ?待たせてごめんやで。」
「あやまらんでええって。勝手に待ってるんやから。」
……
二人で黙り込む。
めずらしくTさんが何も言ってこない。
どうしたんだろう。
私は何を言えばいいのか。
「はぁ……ゆきえさん…ほんまのコト言ってや?…」
「…うん…」
やっとTさんが口を開いた。
ほんとのコト?言う?言えるの?
「どこにおったん?」
ドキッ!!
どうする?
ここでほんとのことを言ったらこの後どうなる?
Tさんと今離れていいの?
このお部屋は?出て行かなきゃならなくなる?
クラブで働く話は?
どうする?どうする?
「…だから…」
私。どうする?
「さっきタクシーの中で言うたやろ?アフターもう一軒行ってたんやで。
地下のお店で電波悪かったのと、私が焦ってて連絡入れるの忘れただけやで。」
ものすごく流暢に嘘が口から出た。
私はまだまだTさんを利用しようと思っていたようだ。
自分のことなのにすごく他人事に感じる。
「…ほんま?」
「うん。ほんまやで。」
「…じゃあ…どこのお店に誰と行ってたんや?」
Tさんはすごく疑っていた。
正直すごくめんどくさい。
なのに私は何故だか嘘を嘘で塗り固める。
「お店の名前は忘れちゃった。お客さんはYさんだよ。Tさんも会ったことあるでしょ?」
「Y?あぁ…あいつか…今日お店に来てたのか?」
Tさんは明日にでもりおママに確認の連絡を入れるかもしれない。
それぐらいはすぐにやる人だ。
「来てなかったけど一緒に飲もうって連絡があったんよ。」
「…そうか…」
まだTさんの雰囲気は暗いままだ。
「まだ疑うん?じゃあ私どうすればいい?」
嘘をつきまくってるくせによく言うわ。
「…ごめん…」
へ?
急にごめん?
「なんでごめん?なんでTさんがあやまるん?」
「…ゆきえさんのことが好きすぎて…やっぱり怖いんや。失うのが怖いだけなんや。
疑ってしまったごめんやで。うぅ…うぅ…」
…泣き始めたでこいつ。
「ごめんなぁ。心配かけてごめんやで。泣かんといて。」
泣き始めたTさんを目の前に、益々サーッと気持ちが引いていくのを感じる。
「うぅ…うぅ…ゆきえさん…うぅっ…怖いんやぁ…」
泣き続けるTさん。
それを見てどんどん気持ちが冷めていく私。
(すげー泣いてる…引くわぁ…)
↑これが私の本音。
「Tさん。もう泣かんといて。ちゃんと私いるやんか。いなくなんないから。ね?」
泣いているTさんをみるのが嫌すぎてなだめる。
(早く泣き止んで寝ようやぁ。めんどくさいわぁ。)
↑本音。
「ほんまやで!いなくならんといてや!ゆきえさぁん!うぅ…」
抱きついてくるTさんの頭を抱えヨシヨシする私。
「大丈夫。いなくならんて。な?もう寝よ!一緒に寝よ!」
「うん…うん…」
なんとかTさんをなだめ布団に入る。
まだべそをかいているTさんは私の服を脱がし始めた。
「え?Tさん?」
「今日はゆきえさんを抱かないと安心できひん。」
Tさんはもくもくと私の服を脱がす。
拒みたいけど拒むとまためんどくさいことになる。
(はぁ…。ヤリたくない…。抱かせたくない…。でも仕方ない…。)
↑本音。
私はまたしたくないSEXをする。
抱かれたくない人に抱かれる。
早く終われーと思いながら。
まったく気持ちよくない、まったく心が喜ばない(むしろ心が辛い)SEXを終え、
やっと眠りにつこうとしたその時。
「ゆきえさん。明日クラブLのママをりおの店に連れていくわ。
ゆきえさんに会ってもらおうと思う。」
Tさんはそう言った。
「え?クラブLのママ?なんで?え?」
クラブLはミナミの中でも老舗中の老舗だ。
知らない人はいないっていうくらい大きな老舗高級クラブだ。
Tさんはそこのクラブの昔からの常連で今もよく行っている。
オーナーママとは古くからの付き合いで、よく食事もしている仲だ。
そんなすごいクラブのオーナーママを明日連れてくると急に言い出した。
「前からクラブに紹介するって言ってたやろ?ゆきえさんならクラブに行けるって。
もうりおの店はええやろ。もう十分やろ?あかんか?」
「ううん。あかんくないわ。嬉しいで。でも…大丈夫かなぁ…。私で…」
いざ目の前にそんな話がくると怖気づく。
高級クラブで働いてみたい!が私の望みだったはずなのに。
「大丈夫やって!ゆきえさん、明日同伴入ってる?」
「うーんと…いまんとこ入ってない。」
「じゃ、一旦同伴してお店に行こう。そんで一回俺だけ抜けて大ママ連れてくるから。な?」
「うん…わかった…」
「とりあえず寝よう。おやすみ。明日な。」
「うん…。おやすみ。」
急展開。
明日私はちょー有名な高級クラブの大ママと対面する。
私で通用するのか?
そしてどんな方なのか?
これからどうなっていくのか…?
いろんな思いがぐるぐると浮かぶ。
そのうちそんなぐるぐるが嫌になった。
もうどうにでもなれ!
一度は死を覚悟したんだ!
生きてるだけで儲けもんだ!
飛び込んでいってやる!
そんなことを胸で呟き眠りについた。
つーづーくー