藤山家においでよ

横浜のパワースポットと化した藤山家。施術、お料理、お話し会などを通じて『幸せに生きる』を実験、研究しています。

人の見方はそれぞれ そしてそらさんはやっぱり『先生』だった話し

もうすっかり空気が秋だ。

 

今年の夏はいつ来たんだろうねぇ…。

 

私は夏を楽しみに生きている人間なのだ。

毎年『秋』というキーワードを聞くとさめざめと泣きたくなる。

 

もちろん『秋』の良さも『冬』の良さも『春』の良さも知っているつもりだ。

もう42年も生きていますからね。

 

でもでもでも!

 

私の中で『夏』はほんとにほんとにほんとーに!!特別なのだ。

 

なのに…

今年のこの有様…

 

はふぅ…

 

夏をまっったく満喫できないまま、なぜ私はこの『初秋』の切なさだけ味あわなきゃいけないのかっ!!

 

世の中は不条理だ。

まったくもって不条理だぁーーー!!

 

と、誰にもぶつけることのできないこのいたたまれなさをブログに書いてみたりする。

 

きっとここ数日続いているこの胸の締め付けや、泣いちゃうくらい不安定な気持ちも

そのせいだ!!と、いうことにしておこう。

(その話はもう少し自分の中で煮詰まったら書くことにしよう。)

 

 

それはさておき。

 

私は先日とある友人?知人?と少々バトった。

がっつりと膝をつき合わせて、ずっと言えなかったことを少々、ほんの少々、荒めな口調でぶちまけた。

(テメーふざけんなよ!いつまでも言い訳してんじゃねーよ!この拗ね野郎!!……

なんてーコトは言って…ません…たぶん。てへ。)

 

まぁお互いだいたい言いたい事を言い合えたんじゃないかと思っていて、概ね良い時間が過ごせたんじゃ…ない…かと。

 

で、だんだん場も和み、なんとなくお互いの近況話しみたいになった。

 

そのとき、その知人?友人?はこんなことを言った。

 

「あのさ、これはずーっと言おうかどうしようか迷ってたことなんだけど…」

 

これはこの知人の話し始めの癖のような言葉だ。

 

 

「うん。なに?」

 

そう言われたらこう応えるしかない。

 

「幼稚園にお迎えに行くとね、そらちゃんがいつもボーっとしてるんだよね。

他の先生やお友達が話してるのに、ボーっと空を見上げてたりしてさぁ…。」

 

彼女の息子は同じ幼稚園に通っている。

なのでそらさんに会う機会もちょこちょこある。

 

「うん。それで?」

 

私はなんだか嫌な予感がし始めていた。

 

「私が目の前に行って『そらちゃーん!!』って手を振ってもなかなか気が付かなくてさぁ…。」

 

「うん。で?」

 

「あ!別に大丈夫だと思ったんだけどね!何度もそんなシーン見ちゃったから…

これはゆっきぃに言った方がいいっていうサインなのかと思って…。だから言っておくね。」

 

は?

 

えーと…

 

「え?で、なんなのかな?」

 

「いや、ほら、そらちゃんいつもいい子じゃない?聞き分けもいいし…

でもそうやってボーっとしてる時間が結構あるってことはさ…中学生くらいになったら、まぁ、なんというか、それなりの時期がきちゃうんじゃないかと思って…。

て、勝手に心配しちゃってるだけなんだけど。」

 

 

私はその知人の話を聞いて『うーん…』と思った。

お前に心配してもらわなくてもいいし!とも思った。

で、こう答えた。

 

「うーん…。まぁ確かにそらさんはよくボーっとするし、すんごくのんびり屋だし、でも心配になっちゃうくらい気ぃ使いのとこもあるしねぇ。

まぁでも中学くらいで○○(←知人の名前)の心配してるようなことになったとしても別に大丈夫でしょ。てかさ、今そんなこと考えても仕方ないし。大丈夫よ。あの子は。と、私は思うよ。」

 

そらさんはほんとによくボーっとしている。

きっと宇宙に行っているんだと思う。笑

そして、かなり人に気をつかうほうだと思うし、かなりいい子だ。

6歳児にしてはほんとに心配になっちゃうくらいいい子だと思う。

そしてそれは今に始まったわけではなく、赤ちゃんの時からすごく安定感のあるいい子だ。

なので、この知人のような言葉をいろんな場面で私は何度も聞いた。

 

「そらちゃんは反抗期とかきそうだよねぇ…。見てるといい子すぎて心配で…。」

 

そんな言葉だ。

 

なので知人の言ってることもよくわかる。

 

でも…

なんでわざわざそんなことを言うのだろう?と疑問に感じる。

そして『ほんとに心配してる?』と懐疑的になる。

 

私はそんなこと心配もしてないし、そらさんはそういうヤツなんだという認識をいつもしている。

 

しかしその知人は私がそう答えると

 

「うんうん!私もそらちゃんは大丈夫だと思ってるし、ゆっきぃ達ならそう言うと思ってたよ!」

 

と、不自然な笑顔でそう言い、その後をこう続けた。

 

「でもさ!何度も何度もそんな場面見ちゃって心配になっちゃってさ…ごめんね!」

 

 

その知人とは2~3時間ほど話して別れた。

 

私はそのあとやたらモヤモヤとした。

 

そして『そんな場面を何度も何度も見た』という知人の言葉がやたらと気になってきた。

 

「ちょっとは心配した方がいいのかな…自分の娘のことだもんな…」

 

そんな思いがフツフツと湧いてきたのだ。

 

 

そらさんを幼稚園に迎えに行き、自転車の後ろに乗せる。

 

「ママー!あのね、今日ねー!」

 

そらさんは私のフツフツな思いなんか全く関係なく元気だ。

自転車の後ろの席で、一生懸命今日あった出来事を私に話してくれている。

 

私は「うん!うん!そーなんだー!すごいじゃん!」と楽しくその話を聞く。

 

でも、私の中のフツフツは消えない。

 

そんな時は本人に聞いてみるしかない。

 

そらさんの話がひと段落ついたところで私は割と真剣な声でこう言った。

 

「あのさーそらちゃん。ママ、そらちゃんに聞きたいことあるんだ。」

 

「え?なに?もしかして今日のゴハンのことぉ?そらちゃんにはわかんないからねーだ♪」

 

ぷぷ。

いつもどおり、めっちゃふざけた声でかえしてきた。

 

「違うよー!お家帰ったらちゃんと聞きたいんだ。いいですかぁ?

ちゃんと答えてほしいんですけどぉ。いい?」

 

「えー?なんだろ?別にいいけどさー」

 

お家に着き、荷物を片づけているとそらさんがもう遊びはじめている。

私が真剣な声で『聞きたい事がある』なんて言ったことはすっかり忘れている様子だ。

 

「そらちゃーん!ちょっといいですかー?!」

「え?なに?」

「さっきさ、ママが聞きたいことあるって言ったでしょ?今いいですか?」

「えー?あ!そうだったね!忘れてたよー!あははは!」

「そーだと思ったー!あははは!」

 

全くもってふざけている。ウケる。

さて。

聞いてみるか。

 

「あのね、今日ママね○○とずっとお話ししてたんだけどさぁ。」

「え?○○さんと?いーなぁ、そらちゃんもお話ししたかったよぉ。」

 

なんていい子なんだ。

 

「そっか。じゃ、今度会ったらそう言ってあげて。喜ぶよぉ。

でさ、○○がね、幼稚園に迎えに行くと必ずボーっとしてるそらちゃんのことを見るっていうのね。それで、あまりにもいつもボーっとしてるところばっかり見るからそらちゃんのことが心配になっちゃたんだって。

そらちゃんの目の前で『おーい!』って手を振っても中々気づかない時もあったんだって。だから心配だって言うのよ。そらちゃん、そうなの?」

 

そらさんは私にそう言われたあと、しばらく天井を見つめ、間をおいてからこう言った。

 

「え?そらちゃんが?そんなことしてたの?」

 

その後もすごく真剣な顔で何かを考えているようだった。

私はそらさんを傷つけてしまったんじゃないかと少し心配した。

 

「うん。そうなんだって。だからさなんかママも心配したほうがいいのかなー?って思っちゃって今聞いてるんだけどさー」

 

「した方がいいのかなー?ってなんじゃい?!」

 

そらさんは最近ツッコミが素晴らしい。

 

私はここでこんなツッコミがくるとは思わず笑ってしまった。

 

「あはははは!なんかさー、いつも心配なんかしてないのに○○が何度も心配だー心配だーっていうもんだからさー。ママもした方がいいのかなーなんて思っちゃったんだよねーあははは!」

 

「うーんとさ、そらちゃんボーっとしてるかどうかなんてわかんないし!ていうかすぐ忘れちゃうし!それにぃー、○○さんは心配してるかもしんないけどー

こんなに元気だよ!!(*´з`)毎日元気だよ!!(*´з`)」

 

ぶふっ!!

 

そらさんは変顔で私にこう答えた。

 

「そーだよねー!そりゃ忘れちゃうよねー!それに元気だし楽しそうだもんねー!

あーよかった!ママもさ、ほんとは心配なんかしたくないのに『もしかして心配しなきゃいけないのかなぁ』なんて思っちゃってさー!だから心配してみた!」

 

「ほんとは心配したくないのかよっ!!」

 

そらさんツッコミ。

 

「あははは!そーだよー!だって心配する必要ないじゃんねー」

 

そらさんがまた少し天井に目を向ける。

 

少し、ほんの少しの間。

 

で、

 

「ママ、したくないことはしない方がいいんだよ。したいことだけを自由にすればいいんだよ!」

 

のお言葉。

 

うひょー!!

 

「うんうん!そーだよねー!ママがバカでした!そらちゃんはすごいなぁー!

ママ、したいことするからさ、そらちゃんも自分がしたいことしてね!自由にね!」

 

と、少しだけママっぽい?こと言ってみた。

 

で、お返事はこうでした。

 

「そらちゃんはいつも自分がしたいようにやってますぅ~♪(*´з`)」

 

はい。

降参。

 

 

そらちゃんはよくボーっとしてる。

それは事実だ。

 

でもそれをみた人がどういうストーリーをくっつけるかはその人次第だ。

 

今回のこのことはなんだかすごくいろんなコトに当てはまるような気がした。

 

私の知人はただボーっとしているそらさんを見て

 

『あれはおかしい。いつも気を使いすぎているんじゃないか?いつもいい子でいようとするから疲れてしまってるんじゃないか?そんなに頑張ってたらそのうち大変なことになんじゃないか?中学生くらいでポキッと折れてしまうんじゃないか?』

 

的なことをきっと当てはめたんじゃないかと思う。

そんなことを言っていたし。

 

そらさんがボーっとしてるとき、ほんとはどんな状態なのかはそらさんしかわからない。

もしかしたらその知人がくっつけたストーリーが合っている部分もあるのかもしれない。

でも、それがわかるのはそらさんだけだ。

そしてそのそらさんが『元気だよ!!』と明るく言っている。

 

目で見てわかる事実は『そらさんはよくボーっとしてる』だけ。

 

そこに何を思うか、どう見るか。

 

それはほんとに人それぞれで、そしてその見方が今のその人の心を表しているんじゃないか、と思う。

 

『事実だけを、現象だけを、素直にありのままに見る。』

 

これはとてつもなく難しいことなんだなぁとつくづく思う。

 

そして、

 

そらさんはやっぱり『先生』だなぁとつくづく思ったのだった。

f:id:yukiukix:20170904164513j:plain

↑自分のお化粧セットでお化粧をしたそら先生。

コンセプトは『昭和のキャバレーホステス』だ。

実に素晴らしい。