藤山家においでよ

横浜のパワースポットと化した藤山家。施術、お料理、お話し会などを通じて『幸せに生きる』を実験、研究しています。

私のコト64

みなさんおはようございます!

 

昨日、私の大切な友が家に遊びにきてくれましてね。

 

こんなコトを言っていました。

 

『自叙伝、割と細かく赤裸々に会話まで書いてるじゃないですか?

あれって、どんな気持ちで書いてるんですか?過去の辛かった体験を細かく思いだして辛くならないんですか?』

 

とね。

 

彼女は“自分を見つめる”の作業を真面目にやっている素晴らしい女性。

でもまだ過去の辛かったことを思いだすと顔が引きつってしまったり、胸が苦しくなってしまったりするらしい。

 

そういえば数年前の私もそうだったなぁ…彼女の質問で思い出す。

 

でも今は全然違う。

 

自叙伝書いてるのめっちゃ楽しいんだよー!

これ誰の過去ですか?っていうくらい別人の物語みたいで、思い出してて楽しくて仕方ない。

“過去を思い出す”って、ただの私の“記憶”なのでほんとは妄想みたいなもんなんだけどね。

でも、一応記憶では実体験をしているコトなので(わーなんか書いてて矛盾だなー)

できるだけ細かく心情を書いていきたい!と思っているわけです。

 

そして、少しでも読んでくれている貴方、貴女、が『人間って面白いよなー』と思ってくれたらすんごく嬉しいってわけです。

 

数年前の私だったら過去を思いだすのがまだ辛くて書けなかった。と思う。

 

ベストタイミングで物事は進んでいるんだと改めて実感する。

 

もしよかったら最初からどうぞ♡

私のコト① - 藤山家においでよ

 

昨日来てくれた友よ。

ありがとう♡

そして貴女も思いだしても辛くなくなる時がすぐくるよ♡

 

 

さーて。

続きいくよー!

 

 

Hさんから初めてお食事に誘われて『いざ!勝負!』の時を迎えた小娘ゆっきぃ。

待ち合わせのHさん行きつけの鰻屋さんに高揚しながら入る。

 

Hさんはすでに鰻屋さんの個室で待っていた。

お店の女性が案内してくれる。

 

「お連れ様がまいりました。Hさんたら~お綺麗な方ですねぇ」

 

おぉ…

さすが常連。

やっぱりこういう言葉って大切よね。

お世辞がわかっていても嬉しいもんは嬉しい。

 

「お待たせしました。今日はありがとうございます!ほんとに嬉しいわぁ!」

「ゆきえちゃん。よう来たなぁ。まぁ座りぃや。」

 

Hさんはもうすでにビールを飲んでいる。

上機嫌だ。

 

もう勝負は始まっている。

さ。

気合入れよう。

 

「ゆきえちゃん、今日は麻美ちゃんには内緒やで。あいつはすぐにヤキモチをやくからなぁ。」

「はい!わかりました!…と言いたいですけどぉ…。それ、私は嫌だなぁ…」

 

ちょっと牽制してみる。

 

「えぇ?なんでや?嫌なんか?内緒にするのが?」

「はいぃ。だって…麻美さんにヤキモチやいてもらいたいですよ。」

「わっはっはっは!そうか!ゆきえちゃんは麻美にヤキモチやかせたいんか!」

「そうですよぉ~。Hさんはなんで今日私を食事に誘ってくれたんですか?」

「そやなぁ…。ゆきえちゃんはええ子やし、わしのことをいつも気にかけてくれてるしやなぁ…。一度食事に誘おうとはずっと考えてはいたんやで。」

 

うん。

ここまでは上出来だと思う。

Hさんはますます上機嫌になっている。

 

「でも麻美さんに悪いと思って誘えなかったんですか?」

 

こりゃこのままグイグイいってみるか。

 

「そや。麻美ちゃんはこんなわしに優しくしてくれたんや。あの子だけは裏切れんのや。」

 

やっぱり“寝る”のはHさんにはすごく効果的だったみたいだ。

 

Hさんは自分の容姿にすごくコンプレックスを抱いている。

正直お顔も良くないし、背も低いし、頭もツルツルだ。

そしてそのコンプレックスからか、話がもんのすごく面白くない。

それを(多分)自覚しているHさんにとって、麻美さんは『天使』みたいに見えるんだろう。

 

でも。

私はあえてそれを崩してみたいと思っていた。

『麻美さんより私の方がすごい!』『“寝なくても”こちらに引っ張ることができた私はすごい!』という証明が欲しかったのだ。

 

「麻美さんを裏切れないって…。Hさん今私を内緒で食事に連れてきてるのは裏切ってることにならないんですかぁ?」

 

私はわざと意地悪そうに言う。

 

「うーん…そやな…ゆきえちゃんのいうとおりやなぁ…。」

 

本気で困るHさん。

なんだかちょっと可愛い。

 

「あはははは!Hさん可愛い!本気で困ってる!可愛いー!」

「ゆきえちゃん!可愛いって…どういうことや?わしが?可愛い?そんなコト言われたのは初めてやでぇ…」

 

お?

照れてらっしゃる。

いい感じ。

 

こんな会話をくりひろげ、すごく私有利な空気が流れる。

鰻のコース料理も最高に美味しい。

 

こりゃいけるな。

 

私は心の中でガッツポーズをとっていた。

 

食事が終わり『りお』の店に同伴してもらう。

Hさんと初同伴。

りおママはすごくびっくりして、そして少し心配していた。

 

「ゆきえちゃん!Hさんと同伴なんてすごいやんか!でもなぁ…麻美は知ってるんか?

「いえ。Hさんが内緒にしてるみたいです。」

「それのがええわ。麻美が知ったらどうなるかわからんよ~。」

 

え?

麻美さんが知ったらどうなるかわからない?

そんなにすごいの?

麻美さんのヤキモチって。

 

うわ~…

恐い…

 

けど…

 

どうなるか知りたいっ!!

 

私の好奇心に火がついてしまった。

今すぐにでも麻美さんに知らせたい!

ヤキモチ焼いてるところを見たい!

 

私は上機嫌のHさんにおねだりを始めた。

 

「Hさーん!あのね、お願いがあるんやけどぉ…」

 

ちょっと甘えてみる。

 

「おぉ?なんや?ゆきえちゃんのお願いは聞かなあかんやろ~」

 

いい返事。合格。

 

「あのね。Hさんはどうせこれから麻美さんのお店に行くんでしょ?

行っちゃうんでしょ?」

 

ちょっとスネながら甘えてみる。

 

「お?おぉ…まぁ…そうやなぁ…。嫌か?」

 

よし。これも合格。

 

「ううん。嫌ちゃうで。Hさん行かなきゃやもんな。でもな…

私に送らせてほしいねん。あかん?」

 

私が麻美さんのいるお店にHさんを送り届ける。

これはもう宣戦布告だ。

そして今日同伴したことも一気にバレる。

 

「えぇ?…うーん…送りたいんか?麻美の店に?」

 

Hさんがまたもんのすごく困っている。

でも私は引かない。

 

「そう!送りたいの!Hさんとまだ一緒にいたいし、麻美さんにも会いたいし。

今日Hさんがお食事に連れて行ってくれたこと報告しなきゃやし!麻美さんはお姉さんみたいなもんやろ?麻美さんともっとお話ししたいんやもん!な?ええやろ?お願いぃ~」

 

どうだ!

渾身の甘えっぷりだぞ!

 

「うーん…そやな…じゃ…ゆきえちゃんに送ってもらうか…」

 

やったーーー!

 

「わー!嬉しい!麻美さんのお店、行ってみたかったんやー!ありがとうHさん!行こう行こう!」

 

りおママが心配している。

でも『大丈夫ですよ!』と言いながら送っていくことの許可をもらう。

 

まだ困っているHさんをなだめながら麻美さんのお店に向かう。

 

麻美さんはどんな顔をして、どんな態度をとるんだろう?

りおママが心配するようなヤキモチの焼きかたってどんなだろう?

もしかして私にひどい言葉を投げかけてきたりするんだろうか?

 

わあ!

ワクワクする!

 

私はなんて性格の悪い女なのだろう。

わざとこんなことをけしかけるなんて。

けしかけてワクワクしてるなんて。

でも止められない。

 

さあ!

この勝負どうなる?

勝てるのか?

 

つーづーくー